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2019.08.11

内痔核の術後の痛みをどう和らげるか。

 最近、内痔核に対して痔核根治術を行わなければならない患者さんが増えてきているような気がします。内痔核はその程度によって治療が決まります。内痔核の程度は第Ⅰ度から第Ⅳ度まで四段階に分かれます。そして第Ⅲ度以上の内痔核(排便時に内痔核が外に出てきて押し込まないと戻らない)になると、スッキリ治すには手術など外科的治療が必要になります。以前は第Ⅲ度以上の内痔核は高位結紮切除術といって痔核根治術で治していました。そこにジオンという痔核硬化剤が販売されて、今まで手術が必要だった内痔核もそのジオンという痔核硬化剤を使って四段階注射法という方法での痔核硬化療法(ALTA療法といいます)でも治療ができるようになってきました。今では多くの施設で行われてきています。そのALTA療法の適応でない患者さんの割合が少し増えてきたような気がします。
 さて痔核根治術を行うにあたって、どうしても術後の痛みをどうするかが大きな課題となってきます。
 術後の痛みを軽減させるには手術の手技も大切です。十分に内痔核を剥離して結紮して切除したり、術後外痔核部分が腫れて痛みが出ることがあるので、外痔核部分の処置をどうするか。また肛門の緊張が強いと術後の痛みが強いので、術前に十分なストレッチングをしたり、場合によっては手術をする際に肛門の緊張をとる処置を加えたりするなどの工夫も必要です。
 でもどうしても手術ですので肛門に傷がつきます。そして、必ず排便の時にはこの傷を擦って便が出てきます。普通、怪我をした時はなるべく擦らないようにいじらないようにそっと治していきます。でも肛門の手術の場合は、どうしても使いながら治していかなければなりません。大なり小なり痛みは避けることができません。
 ただ痛みにはこれから話すような三つの要因がありますが、ただ排便時の痛みが取れるまでの期間には痛みが強くても痛みが軽くても差はありません。痛みが軽いからと言って早くその痛みがとれたり、痛みが強いからと言ってなかなか痛みが取れないではありません。術後710日が過ぎると、排便時の痛みが強い人も軽い人も同じように痛みがスッと楽になります。

 この理由は、内痔核の大きさに関わらず、痔核根治術を行うとみな同じような傷になるからです。内痔核のできる部分はみな同じですし、内痔核のできる部分は痛みが無い部分です。内痔核を剥離した部分は糸で閉鎖するので、内痔核が大きくても小さくても同じです。また肛門の外側にドレナージという傷をつくるのですが、この傷も内痔核が大きいから大きくなる、小さいから小さくてすむではありません。肛門の中の傷を具合よく治すためにドレナージをつくるので、みな同じ大きさの傷となります。ですから、内痔核に対して痔核根治術を行う場合は、内痔核の大きさに関わらず同じような傷になります。ですから内痔核の大きさに関わらずみな同じように治っていきます。

 ただ、術後710日までの痛みにはどうしても差が出てしまいます。その要因は次の三つだと考えています。

  • 1)手術をする内痔核の個数

やはり術後排便時の痛みには、手術をする内痔核の個数に関係します。手術の箇所が1箇所、2箇所、3箇所の人を比較してみると、1箇所の場合は2箇所以上の人と比べると、比較的痛みは軽度です。2箇所と3箇所ではあまり痛みに差はありません。ですから手術の個数が1箇所であるか、2箇所以上かで痛みに差がでます。

2
)術後の腫れ

術後の痛みのでる原因に術後の腫れがあります。どうしても術後に腫れがでるとその痛みがあります。この腫れも内痔核の手術の個数に関連します。切除する内痔核の数が多いほど腫れる可能性が高くなります。ただ腫れる原因には手術を行う際に十分に内痔核を剥離したり、腫れが出る可能性がある外痔核部分の処置をしっかり行うことで腫れる可能性を低くすることが出来ます。また腫れた場合は入浴なども痛みの軽減に有効です。

  • 3)排便の状態

やはり、便が出るところに傷ができるので、排便の状態も術後排便時の痛みに関係します。便が硬いとどうしても排便時の痛みが強いです。また反対に下痢もかなりの圧がかかって便がでてくるので痛みが強いです。柔らかくて形のある便が理想です。でもどうしても手術をすると、「排便時にいたいんだろうな。」とか「排便時にしゅっけつするかな。」と思うとどうしても排便するのが怖くなり、排便の状態が悪くなってしまいます。術後の排便の調整はとても大切だと思います。

 このような術後排便時の痛みには三つの要因があると思います。ただ痛みの大小にかかわらず710日が過ぎると今ある痛みがスッと取れてきます。この間の痛みをしっかりとるように術後の痛みの管理をしていく必要があります。痛いときには我慢せずに消炎鎮痛剤を飲んだり、やはり入浴が痛みの軽減に有効です。のんびり入浴してお尻を温めてあげるのの有効です。

 最近はなかなか仕事のことなど社会的な要因でゆっくりと入院して治療をすることが難しくなってきています。できればいろんなストレスから離れてゆっくり治していける環境になれば術後の痛みももっと楽になるんだろうなあと思います。

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