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2019.09.22

術後の不安はどこから生まれるのか。

 9月ももう後1週間で終わってしまいますね。一日一日ががどんどん過ぎていくという感じです。一気に涼しくもなってきました。「暑さ寒さも彼岸まで。」とはよく言ったものですね。

 さて、肛門の手術をして患者さんが一番気になるのが、具合よく治っていっているかどうかだと思います。
 肛門の手術ではどうしても傷の治り具合が実際に患者さん本人が見えないというところに不安になる一番の原因があると思います。

 例えば怪我をした場合、実際に怪我をした傷の具合をみることが出来ます。どの程度の傷なのか、出血の状況はどうかなど、実際に自分の目で見て確認することが出来ます。見ることさえできれば、これまでの経験が生かすことが出来ます。このくらいの出血なら、圧迫して置いたら自然に止まるだろうとか、この出血はこのままほっておくことはできない。病院に行かなければと自分自身で的確に判断してそれの基づいて対応をすることが出来ます。

 また、傷の具合をみることが出来ると、「昨日よりは良くなってきた。」とか、具合が悪い場合も「少し化膿してきたかな?病院に行かなければいけないかなあ。」と判断することが出来ます。また傷を少し擦ってしまって、痛みがあっても、「傷を擦って少し痛くて、出血したけど、大丈夫だ!」の様に、見えるところに傷があると、これまでの経験が生かすことが出来て、適切な判断が出来ます。また、傷の治りの経過を診ることができるので安心感もあります。

 それに対して肛門の手術は自分で傷をみることが出来ません。ここが大きな違いで、患者さんが具合よく治っていっているのか、経過が順調なのかが不安になる一番の原因だと思います。

 また、通常の怪我や傷の場合は、なるべく触らないように、ガーゼを当てたり、包帯を巻いたり、バンドエイドを貼ったりして傷を保護しながら治していきます。誰も毎日怪我を擦って治す人はいません。擦ると痛みが出るのと、出血することを分かっているからです。でも肛門の手術でできる傷は違います。どうしても便が出る部分です。毎日使いながら治していかなければなりません。また歩いたり座ったり、どうしても傷を安静にして治していくことはできません。

 肛門の手術をして患者さんが治ってきたと実感できるのは、排便時の痛みが楽になったとか、排便時の出血がなくなったとか、浸出液などがなくなり汚れなくなってきたなど、自分が感じる症状がとれることで「治ってきた!」と実感できます。

 肛門の手術をすると、実際の傷の治りと、患者さんが治ってきたと実感できる排便時の痛みや出血などが減るといった症状が最初は一致しないところで患者さんは不安になっていきます。

 例えば内痔核に対して痔核根治術を行った場合は、どうしても手術を施行した後、7~10日間は排便時の痛みがあります。7~10日が過ぎると、排便時の痛みが突然スッと楽になってきます。術後7~10日間の間は傷が治っていく準備をしている期間です。とても傷の治りにとっては大切なことをしているのですが、患者さんの感じる痛みにはさがなく、日に日に痛みが楽になっていくといった感じがありません。傷はちゃんと治っているのですが、痛みなどの感じる症状が楽にならない。このギャップが患者さんを不安にしていきます。

 このギャップを埋めるのが医師や看護師などのスタッフが担う大切な役割です。そして、その時に傷の治りや患者さんの感じる不安や痛みの取れ具合などをしるデーターが患者さんにお願いしているアンケートです。このアンケートをもとに患者さんがどのようなことが不安なのか、心配なのかを知ることが出来ます。また、手術の傷の治りと患者さんの痛みや出血などの症状が良くなっていく過程が解ります。そしてその患者さんの症状と、傷が治っていく過程がピッタリ合っています。

 手術をして7~10日間は傷が治っていく準備をしている「準備」期間です。
とても大切なことをしているのですが傷の大きさは術の傷とほとんど変わりません。ですから排便時の痛みなどはあまりかわりません。排便時の痛みがあったり、今日は少し楽かなあとおもったら次の日は痛かったなどどうしても波があります。しかし、そういった準備期間が終わって10日を過ぎてくると次は「収縮」と言って一気に傷が治っていく時期に入ります。術後710日を過ぎると一気に傷が小さくなり、つぎの1週間で約80%治っていきます。このように準備期間が終わると一気に傷が治っていくので、痛みも急にスッと楽になります。そして次の1週間で仕上げ。手術をして3~4週間で治っていきます。術後7~10かを過ぎると傷の治りと患者さんが感じる痛みや出血など治ってきたという実感が一致するようになります。

 このように患者さんが見えない傷、これまでの経験が生かすことが出来ない肛門の傷やその治り方については、患者さんが不安を感じる前に前にと先手をうってお話してあげることが大切です。いつになったら痛みがとれるのか、どういった風に痛みが取れていくのかなどの傷の治りの関してその都度その都度話をしていくことで、患者さんの不安を鶏のどくことが出来、痛みがあっても出血があっても安心して過ごすことが出来ると思います。

患者さんも、自分の感じる不安は、しっかり医師や看護師などのスタッフに遠慮なく聞くことで、術後の経過は良好になっていくと思います。

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