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2019.12.03

患部の診察前に医師が考えていること。

 もう12月になりました。一気に冬本番と言った寒さです。今年も後一か月になりました。早いものです。12月クリスマス、忘年会などいろいろ行事が立て込んでいると思いますが、体には気を付けて楽しい年末を過ごして下さいね。
 渡邉医院も玄関前の通りには、そして中庭も秋と言うよりは冬を感じるようになりました。

患部の診察の前に医師が考えていること

 さて今回は、患者さんが診察室に入ってこられた時から実際に患部を診察するまでに何を見て、何を聞いて病気を判断しているのかを少しお話したいと思います。

男性、女性でも予測する病気は違います。

まずは、診察する患者さんが男性か女性かで病気をある程度絞っていきます。男性に多い病気、女性に多い病気があります。男性の場合は内痔核や痔瘻が多く、また女性の場合は内痔核や裂肛などが多い傾向にあります。問診表には出血の有無、排便時の痛みの有無、また痛みが常に有るか無いか。また排便時に脱出するかしないか?などの項目にまずは目を通します。

排便時に痛みなく出血する場合。

まずは問診表で、排便時に痛みなく出血すると記載してある場合は、一番最初に疑うのは内痔核です。また排便時に何か出てくるかどうかを聞いた欄には①排便しても何も出てこない。②排便時に出てくるが、自然に直ぐに戻る。③排便時に出てきて押し込んでいる。④出たままになっている。の四項目の質問があり、ここから内痔核の程度を予測します。

例えば、排便時に痛みなく出血して、しかも排便時に出てきて押し込むといった場合は、内痔核で、そして病気の程度は第Ⅲ度の内痔核と予測します。こういった予測のもとで実際に患部の診断をしていきます。

排便時に痛みがあって出血する場合。

次に排便時に痛みがあり、出血する場合は裂肛を疑います。また排便時だけでなく、排便後も痛みが持続する場合は、ある程度裂肛の病状が進んでいる状態ではないかと予測します。

ただ、裂肛の場合、出血はなく排便時の痛みだけが症状の場合があります。この場合は、血栓性外痔核の場合も排便時に痛みを感じることがあります。ただ、血栓性外痔核の場合は、肛門に何かできている、いぼのようなものが出来ている、腫れているといった症状があるので、そういったことを基に裂肛なのか血栓性外痔核なのかを予測していきます。ただ、裂肛か血栓性外痔核かは患部を診察することで一目瞭然全です。

腫れて痛みを伴う場合。

 次に男性で急に肛門が腫れてきて痛みが出てきたという症状がある場合は、血栓性外痔核と肛門周囲膿瘍を疑います。血栓性外痔核の場合は腫れが治まってくると段々痛みは軽くなってくるので、問診の質問項目のなかで、痛みはあるが段々軽くなってきたという部分にチェックがあれば血栓性外痔核を疑います。反対に痛みがあり、段々痛みが強くなるとか、痛みに変化なく常に痛いなどの場合は肛門周囲膿瘍を強く疑います。

 また内痔核に血栓が詰まって急に出たままになって痛みが出る嵌頓痔核のことがあります。この場合はこれまでに排便時に出てきて自然に戻ったり、押し込んでいたりしなかったかをみるとある程度判断することが出来ます。

また、血栓性外痔核や肛門周囲膿瘍の場合は出血するといった症状がありません。一方嵌頓痔核の場合は内痔核からの出血する症状があります。こんなところからも予測していきます。ただ、血栓性外痔核も血栓が破けた場合は出血することもあります。でもこの際は常に出血していて下着に常に血が付くといった症状があるのに対して、内痔核の場合は排便時の出血が症状となります。また肛門周囲膿瘍でも自壊すると出血しますが、この際は膿も一緒に出てきます。こういったことから病気を判断していきます。また肛門周囲膿瘍の場合は発熱を伴うこともあります。

女性の患者さんを診る場合。

女性の患者さんで排便時に痛みと出血を伴う場合は、まずは裂肛を強く疑います。裂肛はやはり女性で、しかも若い患者さんに多い傾向があります。

また女性の患者さんで、排便時になにか出てきて押し込んでいるといった症状がある場合は、内痔核や裂肛が原因でできる肛門ポリープがでてくることがあったり、直腸の粘膜がでてくる直腸脱の場合もあります。内痔核の場合は排便時に痛みなく出血するといった症状があるのに対して、裂肛が原因での肛門ポリープが出てくる場合は、排便時の痛みといった症状があります。こういったところで内痔核の脱出なのか、裂肛が原因での肛門ポリープが出てきているのかを予測します。また直腸脱に関してはやはり高齢者の女性に多い傾向があります。高齢の女性で排便時に何か出てきたり、立っていても出てくるなどの症状ある場合は直腸脱を疑います。内痔核が脱出してくるのか直腸の粘膜が出てくるのかは、肛門の状態をみるとある程度解ります。内痔核の場合は肛門がしっかり締まっているのに対して直腸脱の場合は肛門の締まり具合が悪い印象があるのと、直腸脱の場合は、肛門の表面に粘液が付着していることが多いです。確定診断には浣腸をして頑張ってもらった後の肛門の状態を診たり、筒型の肛門鏡を挿入して、腹圧をかけて怒責しながら肛門鏡を抜いてくることで内痔核が出てくるのか、直腸の粘膜が出てくるのかを診断することが出来ます。

診察室に入る際の歩き方、椅子の座り方。

後は、診察室に入ってくる際の歩き方、椅子に座るときの座り具合、座っているときの姿勢などでもある程度診断がつくことがあります。椅子に座る際に体がどちらに傾いているか。例えば右に傾いていれば左が痛いんだなあとか、座ることもできない場合もあります。こんな場合は肛門周囲膿瘍や嵌頓痔核を疑います。こういったように、患者さんの椅子の座り方、いすに座れるかどうかなどでもある程度病気を予測することができます。

とりとめもない話でしたが、実際に患部を診察する前に、問診表や患者さんの表情。また診察室に入ってくる際の歩き方。また椅子に座る際の具合、座っているときの患者さんの姿勢など、実際に患部の診察をする前に医師はいろんなことを予測して、病気は何だろうと予測してすでに診断が始まっているのです。

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