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2019.12.25

年末年始の休み期間中に気になる肛門の症状と対処法。痛み編。

 この年末年始の医療機関が休みになる期間で心配になる三つの症状ということで、前回は「出血編」で、出血の状態と対処法をお話しました。今回は「痛み編」と言うことで、痛みの出る病気とその際の対処法をお話したいと思います。

痛みの出る肛門の病気。

 肛門の病気で痛みが出る病気には大きく四つあります。一つ目は血栓性外痔核。二つ目は内痔核に血栓が詰まって脱出したままになった嵌頓痔核。三つ目は肛門周囲膿瘍。そして四つ目が便秘で便が詰まって出なくなってしまった状態で起きる痛みの四つです。四つ目の便秘に関しては次回に回したいと思います。

血栓性外痔核

 まずは血栓性外痔核についてお話します。

 血栓性外痔核は、肛門の外側の血管に血栓が詰まって腫れて痛くなる病気です。もともと細かな静脈が集まっているところで、血液の流れが悪いのですが、さらに冷えたり忙しかったり寝不足だったり、ストレスがかかるとさらに血液の流れが悪くなります。そしてストレスがかかると血小板がくっ付きやすくなって血栓ができやすくなってしまいます。
 そういった条件が重なって、最後は便の時にグッと頑張ったり、重たいものを持ってお腹に力が入った時に、突然血栓が詰まります。そして血栓が詰まって腫れると痛みが出てきます。
 少し違いますが、指を挟んで血豆が出来て腫れて痛かったり、どこかにぶつけて青く内出血して腫れて痛いと似ています。血栓性外痔核は今まで何の症状もなかったのに、いきなり血豆が詰まって腫れて痛いといった具合に症状が出ます。触ってみると少し硬い豆のようなものが出来ている。こんな時は血栓性外痔核です。
 血栓性外痔核は痛いのですが慌てることはありません。血栓が詰まって腫れて痛い、と言うことなので、腫れを取ってあげると痛みは楽になってきます。例えば消炎鎮痛剤の座薬を入れたり、座薬が無くても消炎鎮痛剤の内服薬を飲むと腫れが引いて痛みが楽になってきます。また一番良く効くのが入浴です。お風呂に入ってゆっくり温めてあげると、腫れが引いて痛みが楽になってきます。また時間も解決してくれます。血豆が詰まって腫れて痛くても時間とともに段々晴れが引いて痛みは楽になってきます。どこかにぶつけて腫れて痛くても時間が経てば腫れが引いて痛みがらくになるのと同じです。
 では詰まった血豆はどうなるかですが、これも時間とともに溶けて体に吸収されて治っていきます。ぶつけて青く内出血したところが段々薄くなって小さくなって治っていくのと同じです。血栓性外痔核は必ず治っていくので心配しないでください。また外痔核なので押し込むことはできないので、押し込もうとしないでくださいね。

嵌頓痔核

 二つ目の嵌頓痔核ですが、もともと内痔核があってその内痔核に先ほどの血栓性外痔核と同じような条件が重なって、血栓が詰まって脱出したままになって戻らなくなった状態です。これもとても痛い病気です。
 血栓性外痔核と同様に必ず時間とともに腫れが引いて、痛みが治まり、詰まった血豆は溶けて吸収していきます。嵌頓痔核になった前の状態には戻っていきます。ただ、血栓性外痔核より痛みが強いです。嵌頓痔核になった場合は、直ぐに手術して治すこともありますが、先ほどの血栓性外痔核同様に、消炎鎮痛剤の座薬を使って痛みや腫れをとり、入浴することで痛みは徐々に軽減はされてきます。可能であれば、血栓が詰まって脱出したままになっている内痔核を中に戻してあげると痛みはグッと楽になります。脱出したままだと、脱出した内痔核が首を絞められたような状態になって、血流障害が起きて壊死していくこともあります。
 なかなか自分で戻すことは難しいです。この場合は医療機関を受診してとりあえず中に戻してもらうといいと思います。根治的な治療は休みが明けてからで十分です。

肛門周囲膿瘍

三つ目の肛門周囲膿瘍です。

 肛門周囲膿瘍は、肛門と直腸との間にある肛門腺に細菌感染を起こして炎症を起こし、化膿して膿が肛門に広がっていくとても痛い病気です。特に下痢をしたりした時に起きることが多いです。
 肛門周囲膿瘍の場合は時間とともに痛みがどんどん強くなっていきます。肛門の表面の方へ膿が広がっていく場合は、肛門が腫れあがり、触ってみても腫れているのが解ります。ただ、表面ではなく、奥の方へ深く膿が広がっていく場合は表面的には晴れは解らず、触ってみてもわかりません。ただ押さえると痛みがあるのと、奥深く膿が広がっていく場合は38度以上の発熱を伴うことがあります。そして、このように奥深く膿が広がる場合はたいていは肛門の後ろ、背中側に起きてきます。肛門の後ろの方が痛くて、段々痛みが強くなり、そして熱が出た場合は、肛門周囲膿瘍が奥深く広がっている可能性があります。

 この肛門周囲膿瘍になった場合は、消炎鎮痛剤の座薬を使ったりお風呂で温めてもダメです。お風呂に入って温めるとさらに痛みが強くなる場合もあります。この場合は、迷うことなく救急などの医療機関に受診して切開して膿を出してもらう必要があります。

 これら三つの病気の中で緊急性を要するのがこの肛門周囲膿瘍です。

 次回は便秘で便が詰まって痛くなることについてお話したいと思います。

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