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2021.03.28

〈第5次提言〉新型コロナウイルス感染症による生命と健康の危機を乗り越える 保健医療体制のさらなる改善に向けた提言

コロナ禍を1年経験し、京都府保険医協会は、これまでも様々な要請や提言を出してきました。
この1年の経験を踏まえて、改めて第5次提言を京都府に提出しました。

今回はその内容を紹介します。

〈第5次提言〉新型コロナウイルス感染症による生命と健康の危機を乗り越える
        保健医療体制のさらなる改善に向けた提言

  •  1.新型コロナウイルス感染症対策にかかる方針決定プロセスと府民への情報公開について

 今後の感染拡大に備え、これまで以上に日々の感染状況の把握・分析を強めつつ、感 染症専門家の意見はもちろん、現場医療者や福祉関係者からの意見も踏まえた方針決 定がなされるようにしていただきたい。また常に対応を振り返り、課題を抽出し、それ を踏まえて方針を見直すPDCAサイクルを確立していただきたい。方針決定プロセ スについては京都府民に情報公開していただきたい。

 . 診療・検査医療機関、発熱患者受入医療機関について

 (1) 京都府としての診療・検査体制の整備目標の明確化 京都府として、府内全市町村ごとに診療・検査体制の確保目標(人口当たり医療機関数、1日当たり患者受入可能数・抗原検査またはPCR検査実施可能件数等)を立て、実現を目指していただきたい。

 (2) 公的発熱外来の設置、地区医師会独自の取組への補助制度の創設

診療・検査医療機関の指定医療機関リストを各指定医療機関の合意を前提に、地区医師会単位で共有できるように提供していただきたい。 診療・検査医療機関、唾液PCR実施の集合契約に参加する医療機関が広がる一方、各地区医師会は自主的な発熱外来や検査センターの設置を進めている。こうした独自の取組に対する財政支援を行っていただきたい。 要請項目(1)で定めた目標に照らし、医療資源が少ないこと等から達成の難しい地域 において、公的発熱外来を設置していただきたい。

 (3) 診療所の相談体制構築に対する補助制度の創設

 京都府の新型コロナ医療相談センターの機能を充実するとともに、府民の新型コロナウイルス感染症に関する疑問・不安に応え、必要に応じて診療・検査につなぐ役割を果たしている診療所に対し、独自の補助制度を創設していただきたい。

 (4) 検査を行わない発熱患者受入医療機関も診療・検査医療機関の指定を

2020年9月4日の国通知は「診療・検査医療機関(仮称)」は、「検査(検体採取)を地域外来・検査センターに依頼することも可能」とされ、9月29日のQ&Aでも「発熱 患者等専用の診察室を設けた上で発熱患者等の診療を行う」医療機関であって、「イン フルエンザの検査及び新型コロナの検査を地域外来・検査センター等に依頼する」場合も、診療・検査医療機関になれることが書かれている。感染再拡大が危惧される現状において、より多数の医療機関による発熱者の受入が可能となるよう、京都府においても国の通知に沿った指定要件に改めていただきたい。

  • 3.保健所も参加する地域単位での病院連携・調整会議の設置について

 新たな感染拡大を前に、さらなる受入病床の確保が求められている。医療機関相互の協力・支援による受入体制強化の実現を目指し、二次医療圏並びに京都市域の単位に「新型コロナ対応地域医療 連携体制調整会議」(仮称)を京都府の呼びかけで設置 していただきたい。その上で、地域単位で入退院調整の仕組みを構築していただきたい。

 〈入院医療機関の連携のあり方・例〉

 ・新型コロナウイルス感染症患者について、病院機能に応じ、重症・中等症・軽症患 者の受入何れについても受入先を1床でも2床でも確保していただく

 ・新型コロナウイルス感染症患者の受入が難しい病院は、上記に伴って逼迫する他 の通常の疾患の入院患者についての受入を担っていただく

・重症患者を受け入れる医療機関において、当該患者が重症期を脱した場合には、 他の医療機関へスムーズに転院できるようにする

 ・医療機関同士の医師・看護師はじめ、医療スタッフの応援派遣を可能にする

. 自宅療養・入院待機中の医療保障・生活支援について

(1) 自宅療養中・入院待機中の府民への福祉サービスの保障を

 自宅療養、入院待機となった方に対する健康観察を実施する際、保健所は福祉事務 所等、他の保健・福祉部門と連携し、福祉サービス事業者から引き続きサービスが提供されるようにしていただきたい。そのために、各事業所への助言、アドバイス、感染防護についての知識の伝達等を行う等の事業者支援も行っていただきたい

 (2) 自宅療養中・入院待機中の府民への外来医療の保障を保健所は自宅療養、入院待機となった方の外来医療の必要性を把握し、地域の医療 機関につなぐ役割を果たしていただきたい。同時に、感染拡大時に保健所機能が逼迫することも想定し、保健所のもとめがなくとも往診等を医療機関独自の判断で行う場合の情報共有の方法等をルールとして明示していただきたい

 (3) 自宅療養中の生活支援の充実を

 自宅療養・入院待機・濃厚接触による自宅待機中の方々の買い物等の支援は、保健所 をハブに役所の他部署と連携して公的に行っていただきたい

 (4) 生活支援も含めた包括的な感染症対応の実現を以上の事項を実現するため、京都市においては行政区単位、京都市以外においては 市町村保健センター単位で、個々の住民に対する生活支援も含めた包括的な感染症対 応が可能となるよう、至急、体制を確立していただきたい

. 変異株への対応、次なる感染拡大を抑えるために感染再拡大の兆候が表れている。京都府においても変異株が確認されており、至急の対策が必要である。変異株に対する徹底した監視体制の強化、積極的疫学調査の徹底とあわせ、保健福祉医療施設の従事者・利用者・入所者や医療機関従事者に対する PCR検査が定期的に行えるようにする等、検査対象を拡大していただきたい

以 上

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