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2021.10.03

日本臨床肛門病学会第3回教育セミナーを終えて

 今日は、日本臨床肛門病学会の第3回教育セミナーがWEBで開催されました。

 今回のテーマは「坐骨直腸窩痔瘻の手術」でした。痔瘻の原因は肛門腺の細菌感染から始まり、肛門周囲膿瘍になります。そして切開して排膿したり、自壊して排膿した後、そこが二次口となり痔瘻になります。その膿瘍の広がり具合によって炎症のもととなる原発巣の場所で者分類されます。例えば皮下だけの痔瘻だと皮下痔瘻、浅い部分にできるのを低位筋間痔瘻などと呼びます。そして坐骨直腸窩という部分に原発巣ができるのが坐骨直腸窩痔瘻と言います。肛門の6時(後方)の肛門腺が原因で坐骨直腸窩まで膿瘍腔が広がり、場合によってはそこから左右の前方に向かって瘻管が伸びていきます。

 原発巣が深いところにできるので、どうしても括約筋等の損傷を伴います。ですから根治性を求めると機能が犠牲になり、機能を優先すると根治性が低くなり、再発したり、場合によっては治らないことがあります。この根治性と機能の温存をどのように両立させていくか、どうバランスを取って手術をするかが重要な、そしてとても難しい課題となります。

 今回のセミナーでも、やはり原発巣と原発口の処置はしっかりおかなわなければならないところは、疑いもなく一致していました。
 その原発巣の処理の仕方として、原発口の方から原発巣の方へ処理を進めていく方法と、肛門の外側、6時の方向の原発巣の部分から処置をしていく、この二つに手術の仕方が大別されていました。

 渡邉医院では、後者の肛門の外側から原発巣を処理していく方法を取っています。
 また、二次口から瘻管を後方の原発巣まで手術をしていく方法と、6時の原発巣の部分をまずは処理した後に二次口から後方の原発巣までの瘻管を手術する方法に分かれます。

 渡邉医院では、その時の痔瘻の状態を見ながらおこなっています。6時の原発巣がはっきり触診でわかる場合は、まずは原発巣の処理をしたあと、前方の二次口に伸びる瘻管を処理をします。6時の原発巣がはっきりとしない場合は、二次口から瘻管をある程度後方まで切除していき、原発巣まで到達し、その部分をしっかり処理した後、後方の創から原発口を処置しています。
 後方6時にできる原発巣から原発口を処置した傷は開放創とします。そして後方から前方に伸びる瘻管を切除した部分はある程度縫合することで傷の大きさを小さくして治癒までの時間の短縮を図っています。

 やはり痔瘻に関しては患者さん一人一人、原発口や原発巣の位置が違います。ま原発巣から二次口へと延びる瘻管の走行も違いいてきます。したがって、患者さん一人一人しっかりと原発巣及び二次口までの瘻管の走行を診断して、最適な手術を行っていかなければなりません。やはり、ここには経験が大きくものを言ってくることになります。そして、臨機応変に手術方法を変えていくことができる技術と知識が必要になります。

 今日の教育セミナーを通じて感じたことを、まずはブログにアップさせていただきました。

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