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2022.06.28

排便時にめまい、ふらつきがある。

 こんにちは。渡邉医院の渡邉です。
 今日も京都はいい天気みたいで、暑くなりそうです。私は今、入院中なので外の気温などはわからず、ずっと同じ環境です。
 本当に、梅雨はどこに行ってしまったんでしょうね。東京では早々と梅雨明け。雨による災害も困りますが、雨が降らずに水不足の被害も困りますね。台風の時期にまとまって降るなんていうことなく、季節通りに雨は降ってほしいなあと思います。

 さて今回は、便意を感じた時にめまいを感じたり、ふらつきを覚えることがあるが、これはどうしてなのかという質問を受けました。それに関して少しお話ししたいと思います。

 この便がしたくなった時にめまいやふらつきを覚えるのは、排便に際しての腸内の運動に伴った迷走神経反射が原因だと思います。

 人間の体は、交感神経と副交感神経からなる自律神経によって支配されています。活動しているときには交感神経が働いて、心身ともにリラックスしているときには副交感神経が働きます。さて、迷走神経は副交感神経の一つです。迷走神経が刺激されると、体はリラックス状態になります。このことは急激な心拍数の減少をきたして血圧が低下してしまいます。このように迷走神経が反射的に働くことで心拍数の減少、そして血圧の低下をきたします。意識を保つのには脳に行く十分な血流量が必要です。心拍数が減少し血圧が低下することで脳に行く血流量が減ってしまいます。そのことで脳が貧血状態に陥り、そうすると症状としてはめまいやふらつき、場合によっては失神と言ったことになります。
 迷走神経反射が起きやすいのは日中、特に午前中が多いようです。

 迷走神経が反射的に働いてしまう要因としては、長時間の立位や座位の姿勢、痛みや恐怖、疲労、ストレス、人込みの中や閉鎖空間などの環境などがあります。注射をするときに倒れてしまうなどもそうです。また、脱水や塩分制限、飲酒や薬が誘因となることが多いです。
 ですから、便秘などで長い間便座に座っていたり、術後では排便時の痛みやストレスなんかも誘因になる可能性があります。

 さて、排便ですが、便が直腸に降りてくると、脳の排便中枢に刺激が行きます。そうすると副交感神経が刺激され反射的に直腸筋が収縮して、内肛門括約筋は弛緩、緩みます。そうして腹圧をかけることで便が排出されます。このように直腸に便が来ることで副交感神経が刺激され、その一つである迷走神経が刺激されることで心拍数が減少し、血圧が低下してめまいやふらつきになります。

 排便時に失神してしまう方もいて、特に中高年の女性に多いようです。

 やはり睡眠不足だったりストレス、疲労も迷走神経反射の要因となります。この点を難しいですが注意して、後はやはり便秘であれば便秘を、反対に下痢であれば下痢を治し、具合よく便が出るようにすることも大切だと思います。

 

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