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2018.04.11

快便の秘訣Part1

肛門の病気にならないようにするには、気持ちよく便が出ることが大切です。よく、刺激物が良くないとか、アルコールが良くないなどと言われていますが、でも一番の原因は便を出すときにグッと頑張っている時間が長いことだと思います。
頑張っている時間が長くなく、スムーズに便が出ることが大切です。
今回は、快便の秘訣Part1をお話します。
 快便の秘訣として、便に関しては、①便に程よい水分が含まれていること。②便のもとになる食物繊維があり、便の量があること。大腸に関しては、③大腸が具合よく動くこと。この三つがそろって気持ちよく便が出ます。
今日はその中の、①の便の中の水分に関してお話したいと思います。
便は柔らかすぎてもすっきりでません。ある程度の硬さがあるが柔らかい。便の中の水分の量で便の硬さ柔らかさはきまります。
便の中に含まれる水分が70%になると、もうカチカチの硬い便になってしまいます。反対に、便の中の水分が90%になると、水のような下痢になります。たかが20%ですが、カチカチの硬い便から水様の下痢になります。水分は1日に便や尿、そして汗などで約2Lの水分が体の外に出ます。したがって最低1日に2Lの水分を摂らなければなりません。でも2L飲むわけではありません。食事の中にも水分は含まれています。美味しく食事が摂れていると、食事を摂るだけで約1~1.5Lの水分を摂ることができます。でも足らないので、食事以外に約1Lの水分を摂る必要があります。でもこれも飲むだけでなく、果物を摂っても水分は摂ることができます。食事以外で1L水分が最低ほしいです。ただ、夏の暑い時期は汗などで、普段以上に水分が出ていきます。また、寒い時期も乾燥しているので夏と同じぐらい水分が出ていきます。夏だけでなく寒い時期も十分に水分を補う必要があります。
 さて、便はどこで硬くなっていくのでしょう。
大腸は、上に行く大腸(上行結腸)、横にいく大腸(横行結腸)、下に行く大腸(下行結腸)、S字状結腸、そして直腸となります。便は上行結腸ではまだドロドロの下痢状の便です。これは摂った水分はまずは大腸まで来ます。どんなに硬い便が出る人でも、上行結腸ではまだ下痢状の便です。大腸を横行結腸、下行結腸、S字状結腸に進むにつれて、大腸から水分が吸収されて硬くなって行きます。食べたものが消化され吸収され便になるには早くて12時間、ゆっくりで3日です。ですから毎日便を出さなければならないわけではありませんが、3日までにはすっきり便が出る必要があります。
このように、ドロドロだった便は大腸を通過していく間に形になっていきます。
さて、便が出るときはどのようにでるのでしょうか。
便はまずは直腸より奥で待機しています。直腸に便があってはいけません。直腸と肛門とで便を出すところです。
直腸より奥に待機していた便は、おなかがグルグルグルと動くこと、蠕動することで初めて直腸に便が来ます。何もない直腸に便が来ることで、便がしたいなという便意がおきます。そうすると、頭が命令して便が出やすいように肛門の筋肉(内肛門括約筋)の緊張をとってくれます。肛門の緊張がとれ、腹圧をかけることで便がでます。直腸の中の便がすべてすっきりでるとまた肛門の筋肉(内肛門括約筋)はしまります。このように、柔らかい便が直腸にきて、もよおしたときに我慢せずに腹圧をかけるとすっきいり便が出ます。この時に便がしたいのに我慢すると便は硬くなってしまいます。
直腸に便が残ったままになっていると、直腸の粘膜から水分が吸収され、硬くなってしまいます。便が硬くなってしまうと、いくら頑張っても便がでてくれません。
それどころか、水分が吸収され便が硬くなって便が詰まってしまいます。いったん硬くなった便を柔らかくしてくれる飲み薬はありません。便秘のお薬はどんなお薬も便が硬くならないように、柔らかくしてくれるだけです。また硬い便が直腸につまった状態で浣腸しても、浣腸の液だけがでて、便はでてくれません。少ししんどいのですが、硬くなった便を崩して、柔らかくしてから浣腸することで便はでてくれます。便が詰まってしまうととてもつらいです。
ですから、便がいきたくなったら、我慢することなくすっき出してしまうことが大切です。
快便の秘訣その一は、水分を十分にとって、便がいきたくなったら、我慢することなくすっきり出すことです。
次回は、便の量を増やすことの大切さをお話したいと思います。

 

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