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2018.04.22

快便の秘訣Part4

 今回で快便の秘訣は4回目、Part4になります。
 今回は、排便の際に具合よく便が出るための直腸肛門の大事な動きについてお話しします。
 以前、和式のトイレがいいか、様式のトイレがいいかというお話をしました。この時に直腸肛門角といって、直腸と肛門とがつくる角度が排便に大切だとお話ししました。このことについてもう少し詳しくお話しします。
 前回までの快便の秘訣でお話ししてきましたが、直腸は便があってはいけないところです。直腸と肛門とで便を出すところです。この図に示すように、直腸には、浅外肛門括約筋と恥骨直腸筋という筋肉があってこのそれぞれの筋肉が締まっていることで、直腸に便が来ないようになっています。よく肛門の内肛門括約筋が便を出ないようにしていると勘違いしてられる方がいます。内肛門括約筋は、直腸に便が来たら、便が出やすいように緩んでくれる筋肉です。直腸に便が来て、内肛門括約筋が緩むことで、腹圧をかけたら便が出るようになっています。したがって、内肛門括約筋は自分の意志にかかわらず、かってに脳が命令して緩んでくれる筋肉です。でも便がしたくなってすぐに出てしまうと困るので、直ぐに出ないように我慢する筋肉が外肛門括約筋です。内肛門括約筋の外側に外肛門括約筋があって、この括約筋は自分の意志で絞めることができ、我慢することができます。直腸に便が来たら、脳が命令して内肛門括約筋を緩める。外肛門括約筋を自分の意志で絞めて我慢してトイレに行って腹圧をかけると便が出る。といった具合です。
 ですから、直腸に便が残ったままになっていると、どうしても肛門は便が出るように括約筋は緩んでいるので、あとから便が出てきたり、下着が汚れたりします。中には「自分の知らないうちに便が出てしまっている。」ということでとても悩んでおられる方がいます。こういった場合の多くの原因は直腸に便が残ったままになっていることが原因です。
 さて、便はどのように具合よく出るかですが、
便は直腸より奥に待機しています。直腸に便がない時は、浅外肛門括約筋と恥骨直腸筋が収縮していて直腸と肛門との角度、直腸肛門角が鋭角になっていて、直腸に便が来ないようにしています。直腸より奥にある便は、大腸がグルグルグルと3回蠕動することで、直腸に便が下りてきます。そうすると、恥骨直腸筋と浅外肛門括約筋が弛緩して、緩んで直腸と肛門との角度が鈍化して直線化します。そして内肛門括約筋の緊張がとれ、便を出す準備が整い、腹圧をかけると便が出る。直腸の便がスッキリ出てしまうと、内肛門括約筋は締まる、浅外肛門括約筋、恥骨直腸筋が収縮して、直腸肛門角を鋭角にして電が直腸に来ないようにしてくれます。こういった一連の筋肉の動きで、便が具合よく出てくれます。
 スッキリ便が出ず、直腸に便が残っていると、それぞれ3つの筋肉が弛緩して、緩んでいるので、いつの間にか便がでて、「肛門のしまりが悪くなった。」「勝手に便が出るようになった。」ということになってしまいます。直腸に来た便をスッキリ出すということが大切になってきます。
 次回は緩下剤の飲み方などをお話ししようと思います。

 

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