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2018.04.30

緩下剤の飲み方Part1

 これまで、快便のの秘訣に関して4回にわけてお話ししてきました。今回からは、便秘に対して緩下剤の内服の仕方に関してお話ししていきたいと思います。
 快便になるには、1)便の中に十分な水分が含まれること。2)便のもとになる食物繊維をとり、便の量を増やすこと。3)大腸が具合よく動くこと。この三つが必要であることをお話ししました。
 水分では、便の中の水分量が70%だとコロコロのカチカチ。90%で下痢。一日に約2L の水分が体の外に出てしまうので、最低限1日に2Lの水分を取る必要があります。
 便の量では、食物繊維は1日に25g程度を摂りたいです。また大腸の動きは、便の量が増えることで、便そのものが大腸を刺激して動かしてくれます。
 今回はそのそれぞれに対応する緩下剤などをお話しします。 まずは、水分に関してです。1日に汗とか尿とか便などによって約2Lの水分が体の外に出ていきます。したがって、1日に最低2L以上の水分を摂ることが必要です。ただ、2Lお水を飲むのではなく、食事の中にも水分が含まれています。ご飯が美味しく食べれるだけで、1日の1~1.5Lの水分を摂ることができます。ですから、食事以外で1L 程度の水分を摂ることが必要になります。
 さて、この便の中に水分を補ってくれるお薬が、酸化マグネシウムです。お薬の名前としては、酸化マグネシウム、カマグ、マグミット、マグラックスなどがあります。粉のお薬だったり、錠剤だったりします。粉のお薬でしたら、一袋に入っている酸化マグネシウムの量が違っていたり、錠剤でも1錠に含まれている量が違います。1日に何グラム飲んだら具合よくでるかを調整する必要があります。
 ただ、大腸を刺激する下剤ではないので、お腹が痛くなったり、くせになったりしません。
 次に便の量を増やすには、食物繊維を摂ることが大切です。1日にとる食物繊維の量は約25gと言われています。なかなか自分では1日何gの食物繊維を摂っているかわかりません。最近では、柔らかくて消化の良いものが多く、1日に10g程度になっている方もいるようです。生野菜は量があっても繊維の量としては多く摂れません。海藻類やきのこ類などが便の量を増やしてくれます。この便の量を増やすお薬が、ポリフルやコロネルです。これらのお薬は、飲むと体に吸収することなく、便として出てくるだけです。お薬を飲んで便として出てくるまでにポリフルやコロネルは水分を吸収して、コロコロの便の人は水分を吸収して柔らかく量のある便にしてくれます。反対に下痢の人は、下痢のの方の水分を吸収して柔らかく形のある便にしてくれます。したがって便秘の人も下痢の人もどちらの人にも効くというお薬です。似たようなものに、寒天があります。寒天も水分を吸収して便の量を増やしてくれます。
 最後に大腸の動きを良くすることに関してです。大腸の動きを良くするには、便の量を増やすことが一番ですが、大腸の蠕動を良くするお薬に、ガナトンやガスモチンがあります。
 よく「下剤はくせになる。」と言われますが、この下剤はセンナなどの大腸を刺激して出す下剤です。大腸を刺激する下剤は、刺激になれ、段々下剤の量が増えていってしまうことがあります。1錠が2錠、2錠が3錠へと。このことは便秘が頑固な便秘になってしまうということです。
 こういったセンナ、アロエ、大黄などの大腸を刺激する下剤は、「便秘を治す。」というよりは、「便を出す。」のが目的です、ですからこういった下剤を飲むと、お腹が痛くなったり下痢することもあります。こういった下剤は、便秘という病気を治す下剤ではなく、便を出すための下剤だと思ってください。次回はこういった下剤の飲み方などについてお話ししたいと思います。

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