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2021.08.20

「ビーンズサラダ」と「ペペロンチーノキャベツ」のレシピを紹介します。

 9月のレシピのテーマは「ふだんの食品で備蓄!」で紹介しています。今回は最後のれしぴ二品、「ビーンズサラダ」と「ペペロンチーノキャベツ」のレシピを紹介します。

 さて、今日、母を迎えに行った帰り道、一緒にコンビニに行き、東の空を見てみると、夕焼けの中に虹が少しかかっていました。薄ピンクの夕焼けの中に薄っすら虹。初めて見る景色でした。

西の空を見ると、今度は真っ赤に染まった雲の夕焼け。れぞれ幻想的な景色でした。

 母の家に入って、母を着替えさせているうちに、周りの景色も一変。赤く染まった空はもう暗くなっていました。ほんのわずかな時間の自然が映し出した芸術でした。

 同じ場所から見る空や雲。その日その日によっていつも違った顔、表情を見せてくれます。

 空や空に浮かぶ雲。いつ見ても違って面白い。そして本当にいたまでも見ていることができます。

 最近なかなか空を見上げて、ゆっくり空や雲を見ることがありません。たまには雨が降っていない、いい天気の日には、のんびり何も考えずに空を見上げて、ゆっくり流れる時間を楽しみたいものです。

 さてそろそろレシピを紹介しますね。

「ビーンズサラダ」

材料(作りやすい分量)

★ミックスビーンズ缶 1缶     
★ツナ        1缶
きゅうり      1/2
マヨネーズ     大さじ1
塩胡椒

作り方
①きゅうりは1cm角に切り、他の材料と混ぜて塩胡椒で味を整える。

「ペペロンチーノきゃべつ」

 

材料(作りやすい分量)

きゃべつ       1/6
★粉末パスタソース
(ペペロンチーノ)  1袋
オリーブオイル     少々

作り方
①一口大にちぎったきゃべつをパスタソースで和え、オリーブオイルをかける。

2021.08.20

「仙台麩の生姜焼き」のレシピを紹介します。

 9月のレシピは「ふだんの食品で備蓄!」をテーマに紹介しています。

 今回は、「仙台麩の生姜焼き」のレシピを紹介します。

 さて、今週は、お盆休みあけのせいか?長雨のせいか?また、新型コロナウイルスの感染拡大やそれに伴う緊急事態宣言の影響か?渡邉医院の外来は、のんびりです。

 皆さんお尻の具合が良ければいいのですが、お尻の具合が悪いのに受診できないのであったら、それはとてもまずいことだと思います。具合の悪いところがあったらしっかり治せるように私たちも取り組まなければと思います。

 さて、後から管理栄養士さんから仙台麩について少し紹介がありますが、私も少し「麩」について調べてみました。

 「麩」は小麦のグルテンから作られるそうで、形や大きさ、また、色合いなどいろんなものがあるようです。さらに、全国各地で御当地の「麩」もあるようですね。その土地その土地で、地域の特徴をふまえて、様々な「麩」が作られているようです。そしてその種類は100種類にも及ぶそうです。

 いろんな「麩」の見た目だけではなく、作り方や、それによる食感などいろんなバリエーションがあるようで、「麩」だけでも食べ比べると面白いですよね。

 調べてみると「麩」の種類には、「生麩」、「手まり麩」、「よもぎ麩」、「すだれ麩」、「焼き麩」、「小町麩」、「仙台麩」、「庄内麩」、「安平麩」、「車麩」、「京花麩」などたくさんの種類の「麩」が紹介されていました。

 「仙台麩」は宮城県、岩手県の特産だそうで、別名が「油麩」と呼ばれているそうです。油で揚げているため、ボリューム満点だそうです。

 今回はその生姜焼き。肉を使った生姜焼きに似たような食感や味があるのかなあと想像します。

 ではそろそろレシピを紹介しますね。

「仙台麩の生姜焼き」

材料(1人分)

★仙台麩    6枚 
片栗粉     少々
サラダ油   小さじ2
玉ねぎ    1/4
舞茸     1/2袋
生姜(チューブ)2cm
焼き肉のたれ 大さじ2
水      大さじ2
きゃべつ    2

作り方

  • ①仙台麩は水につけて戻し、水気を絞って、片栗粉をつけて油を敷いたフライパンで焼く。
  • ②スライスした玉ねぎと舞茸を①の横で炒める。
  • ③②に焼き肉のたれ・水・生姜を入れてからめる。
  • ④千切りきゃべつと一緒に盛り付ける。

*災害時はビニール袋調理にしたり、煮物を作ることもできます。
*調味料もいつもあるものを使って簡単に。

「管理栄養士さんから一言」

仙台麩(油麩)
 麩は小麦粉からでんぷんを洗い流したグルテンで、たんぱく質が豊富で、神経の伝達や記憶力にも関連するグルタミン酸も含みます。これを油で揚げたものが仙台麩です。
 だしを吸うのでおでんやすき焼きなどの煮物や、炒め物、卵とじ丼などもおいしく作れます。

2021.08.17

「焼き鳥缶で酢豚風」のレシピを紹介します。

 今日は、お盆明けであったのと、雨も降っていたためか、とてものんびりとした外来でした。
 昨日の16日の方が忙しかったです。渡邉医院は皆さんが忙しいときは、とても暇です。

今はコロナ禍でなかなか御祭りもできませんが、御祭の時も意外とのんびりした外来になります。暇なときは「今日はどこかで御祭かなあ?」と冗談を言っていました。
 なかなか雨も上がらず、これからしばらくは雨が続きそうです。今以上に災害が起きないでほしいです。

 さて、9月のレシピのテーマは「ふだんの食品で備蓄!」です。なかなか平時には非常時のことを考えることは難しいですが、災害に備えてある程度準備が必要ですし、災害時にはどのように対応したらいいのか、考えておかなければなりませんね。

 今日のレシピは、「焼き鳥缶で酢豚風」と「ひじきと春雨の中華風サラダ」です。

 私は酢豚が結構好きです。あの酸っぱ甘い酢豚。ご飯が進みます。今回は豚肉でなく、鶏肉。それも焼き鳥缶を使った酢豚風。なんとなく食感と味は想像つくのですが、一体どんな感じになるのかとても楽しみです。レシピを見ると、とても簡単にできそうです。また「ひじきと春雨の中華風サラダ」は肛門科的にはお腹の調子を良くして、便秘に良さそうです。是非作ってみて下さいね。

 ではそろそろレシピを紹介しますね。

「焼き鳥缶で酢豚風」

★は備蓄食材・ある材料を組み合わせて

材料(作りやすい分量)

★焼き鳥缶(たれ) 1缶     
玉ねぎ        1/4
人参      2cm
ピーマン 1
ケチャップ     大さじ1
塩胡椒
ごま油

作り方

①野菜を1口大に切ってごま油で炒め塩胡椒をし、焼き鳥缶を汁ごととケチャップを混ぜる。

「ひじきと春雨の中華風サラダ」

材料(作りやすい分量)

★ひじき         3g
★春雨          15g
★きくらげ     2
きゅうり      1/2
ポン酢      大さじ2
ごま油      小さじ2
砂糖       小さじ1

作り方

①ひじき・春雨・きくらげはさっとゆでて、きゅうりの線切りと調味料で和える。

2021.08.16

「ポテチオムレツ」のレシピを紹介します。パッククッキングで。

 9月のレシピのテーマは「ふだんの食品で備蓄!」です。

 今日の京都は、これから夕方にかけてまた雨が降る天気予報です。
 朝、自宅から診療所にくる際、賀茂川も見てみると、昨日ほどの流れではなく、少し落ち着いてきたのかなあと思っていましたが、これから明日にかけてまた大雨だと、賀茂川の流れも激しくなるのかなあと心配です。
 昨日は、大雨の影響で京都市も被害が出ました。これ以上、被害が拡大しないように願うところです。

 さて9月のレシピの第2弾は「ポテチオムレツ」です。ポテトチップスを使ってのオムレツ。ポテトチップスの食感は少し残るのかなあと想像しながらレシピを見ています。

 レシピの中にあるように、ポテトチップスにはいろんな味のポテトチップスがあります。塩味やバーベキュー味、またコンソメ味等、コンビニを除くといろんな種類のポテトチップスがあります。いろんなポテトチップスを使って食べ比べするのも面白いなあと思います。
 自分の一押しの「ポテチオムレツ」を見つけて下さいね。
 今回は、以前にも紹介したパッククッキングを使ってのレシピです。是非作ってみて下さいね。

 そろそろレシピを紹介しますね。

「ポテチオムレツ」

材料(1人分)

★ポテトチップス20g
★牛乳   大さじ2
卵       1
ケチャップ   適宜

高密度ポリエチレン袋

作り方

  • ①高密度ポリエチレンの袋にポテトチップス(お好きな味)を入れてよく砕く。
  • ②①に牛乳と卵を入れてよく混ぜる。
  • ③袋の空気を抜き、上の方をくくって、お湯を沸かした鍋に入れ10分煮る。
  • ④皿にだし、ケチャップを添える。


「管理栄養士さんから一言」

パッククッキング(2019.5にも紹介しました)

加熱しても溶けにくい(高密度ポリエチレン)袋に食材を入れ、
お湯を沸かした鍋で袋ごと煮る調理法です。1品ずつ鍋を使わないので洗いものも少なく、
一度にいろいろな料理が作れるので加熱時間も短くて済みます。
11人分で作るので、袋のまま保存すれば作り置きにも適しています。

 

2021.08.16

「高野豆腐のミートソースグラタン」のレシピを紹介します。

 先週末から各地で大雨が続き災害が発生しています。京都でも東山や山科、そして左京区で雨の被害が出ています。
 新型コロナウイルスの感染拡大の中、さらなる自然災害。不安が全ての人たちを包み込んでいます。     

 とても息苦しい、そして何かふさぎ込んでしまう暗くなる話題ばかりです。何かホッとする、そして心癒される話題が本当に欲しいと思います。
 私たちは何か先に光を見出せてこそ頑張れるのだと思います。

 さて、今回は管理栄養士さんが、91日の防災の日に向けて防災食や備蓄をテーマにレシピを考えて下さいました。そんな管理栄養士さんからこんなメールが届きました。

「連日の大雨、各地で災害が起こり、京都市にも避難指示が出され、この雨がまだ降り続くかと思うと大変心配です。コロナも毎日過去最高を続けていて先の見えない不安が広がっているように感じます。 

 今月は91日の防災の日に合わせて、防災食・備蓄をテーマとしました。(作ってる最中にこの雨でびっくりしています)
 特別に備蓄用として準備するのではなく、普段使っている食材で日持ちのするものを少し多めに買い置き、普段も使い慣れいざとなったら災害に備えることで、災害時の不安な時でもいつもの味が食べられ、「災害専用で買っておいたからどこにあるか、どうやって使ったらいいか、おいしいかもわからない」といったことが防げます。
 お買い物に行けないときにも便利です。

 食事が体内時計の同調にも、体力・免疫力・自律神経にも関係していると言われます。特別な時だからこそ、『いつもの食事』が大切だと思います。」

 さて、9月のレシピのテーマは「ふだんの食品で備蓄!」です。そして第一弾は「高野豆腐のミートソースグラタン」です。
 ではレシピを紹介しますね。

「高野豆腐のミートソースグラタン」

材料(1人分)

★高野豆腐   1
★牛乳    100ml
★ミートソース 1
冷凍ほうれん草 40g
冷凍なす    60g       
チーズ     30g 
塩胡椒     少々

作り方

  • ①高野豆腐に牛乳をかけて戻し、一口大に切る。
  • ②器に①と冷凍野菜を入れ、ミートソースをかけてチーズをのせてオーブントースターで焼く。

 *災害時はビニール袋調理にしたり、普段の高野豆腐の煮物を作ることもできます。

「管理栄養士さんから一言」

ローリングストック
 9月1日は防災の日。今月はローリングストックをご紹介します。
 普段使っているレトルト・缶詰・干物・ジュースなど日持ちするものを少し多めに買っておき、使った分を足していつも備蓄しておき、災害時には防災食として使う方法です。
 期限切れを防ぐためにもストック食材で料理する日を作りましょう。いざというときでも食べ慣れた味があるとほっとします。

2021.08.15

76回目の終戦の日

 今日、815日は76回目の終戦の日です。私たちはこの日を決して忘れてはいけません。そして二度と戦争を引き起こしてはいけません。

 戦争は人の命を奪うだけでなく、命を奪った人の心を壊しててしまいます。

 自分の暮らす町、家、そして家族まで、いつも意識はしていなくても自分を優しく包み込んでくれるすべてのものを失ってしまいます。

 私は、戦争を経験していません。ですから、実体験としての戦争の怖さを知りません。しかし、それだからこそ、戦争の怖さを経験していなくても、しっかり感じ取れる心をそして想像力を常に持ち続けていたいと今日、決意を新たにしたい。

 この文章を書く前に、ふと母は終戦の日は何歳だったのだろうと思いました。
 母は昭和9年生まれ、今年で87歳。終戦当時は11歳だったことになります。11歳。その時の経験はしっかり記憶にあったと思います。でも残念ですが、母とは母の戦争体験をゆっくり話したことがありません。今は認知症になってしまっているので、そのころのことは決して母から聞くことはできません。
 でも、母は、その時の経験を何らかの形、目に見えない形で私たちに残し、伝えてくれているのだと思います。そのことをしっかり感じ、次の世代へと繋げていかなければなりません。

 さて、私たち医療従事者は、国民の命と健康を守ることを責務としています。

 「健康」とは肉体的に、そして精神的に病んでいない状態だけでなく、経済的、そして社会的にも満たされている状態のことを指します。こういったことから、「健康」と「戦争」は真逆の関係にあります。
 私たち医療従事者は国民の「健康」を守るために、戦争のない、平和な社会を目指す取り組みをしていかなければなりません。

 そのことは、声高らかに「戦争反対!」と訴えるだけではないと思います。目の前にいる患者さん一人一人の「健康」を守る、病気や生活を守る、このことが戦争のない平和な社会に繋がっていくと確信します。

 今、新型コロナウイルスの感染拡大のなか、2度目の終戦の日を迎えました。このコロナ禍だからこそ、私たちは戦争のことをしっかり考え、忘れてはいけないと思います。

 今、新型コロナウイルスの感染拡大が広がり、感染者が増えています。本来ならば感染者は入院してしっかり医療を提供され保障されなければなりません。
 でも今はそれができない状況になっています。自宅療養者が増加し、その患者さんをどう診ていくかが重要になってきています。
 新型コロナウイルスに対しての有効な治療薬がまだ無い中、対症療法を行うしかありません。ワクチン接種も一つの有効な手段ですが、ワクチンを接種したとしても感染しないわけではありません。やはり、新型コロナウイルスに感染して無症状、軽症のうちに治療する治療薬が早くできることを期待します。

 地域で開業している医師も新型コロナウイルに対する治療薬という武器を持たずに戦っています。でも治療薬がない中、ただ寄り添うだけにもなり、自分ができることの無力さをも同時に感じています。 でも医師は、治療法がなく対症療法のみになっても、救急車を呼ぶことになっても、重症化していくかどうかを見極める能力は持っています。
 今、新型コロナウイルスに感染し、自宅療養になっている人は、保健所の医療ではない「健康観察」が頼りになっています。しかもその「健康観察」さえ十分に行えていません。やはり感染された方には、空白なくしっかりと医療につなげ、医療を保障していく体制を作ることが早急に必要です。

 入院医療が拡充され充実するまで、そして外来でも投与できる治療薬ができるまで、私たちのできることをしっかり取り組んでいかなければと思います。

 76回目の終戦の日を迎えて、今、私の感じている思いを書いてみました。

2021.08.06

76回「原爆の日」を迎えて

 広島に原爆が投下されのは194586日、午前815分でした。そして今日、76年を迎えます。私たちは、今一度「核兵器のない平和な社会」を目指すことを誓わなければならないと思います。このことが、原爆投下で亡くなられた方や被爆され今も尚苦しんでおられる方々への私たちがしなければならないことだと思います。

 今年の122日、核兵器禁止条約が発効されました。このことは私たち市民による長年にわたる地道な運動の成果だと思います。

 各国の核兵器禁止条約の署名・批准の状況は、今年の79日の時点で署名国が86か国、批准国が55か国です条約発効に必要な批准国は50か国。これを上回ったので、発行に至りました。残念ですが、世界で唯一被爆国の日本はこの署名も批准もしていません。私たちは日本がしっかり世界の先頭に立って、核兵器のない平和な社会へ向けての取り組みをし、世界に発信していかなければならないと思います。今後の私たちの取り組みは、そのことを実現させることだと思います。

 さて、核兵器禁止条約は2017年の77日に国連で122か国の賛成で採択されました。

 核兵器禁止条約は前文と全21条から成り立っています。

条約の前文には、「核兵器使用の犠牲者(ヒバクシャ)と核実験の影響を被った被災者の受け入れがたい苦悩と被害に留意し」という一節が明記されました。

また、第1条で、核兵器にかかわる主要な活動のほとんどを明確に非合法化しています。

その内容は、

核兵器の開発、実験、生産、製造、取得、保有、貯蔵、移転又は管理の移転

 移転又は管理の移転の受領、使用と威嚇、以上の禁止活動への支援、奨励、

 勧誘、禁止活動への支援、奨励、勧誘の受領、自国領域への核兵器の配備、

 設置、展開の許可

が明確に禁止されています。

そして、第6条 被害者に対する支援及び環境の修復という条文があります。

その1項に

締約国は、自国の管轄下において核兵器の使用または実験によって影響を受けた個人に関して、適応可能な国際人道法及び国際人権法に従って、差別することなく、医療、機能回復訓練及び心理的支援を含む年齢及び性別に配慮した支援を十分に提供し、その社会的かつ経済的な包摂を提供する。

とあります。

日本がこの条約に参加すれば、広島・長崎の被爆者への援護施策を手厚く行うことが条約上の義務として国際的に求められることになります。

 「黒い雨」による健康被害をめぐる訴訟について、729日に広島高等裁判所による714日の「被爆者を広く認定する判断を示して原告の住民全員84人(うち14名死亡)を被爆者と認める」判決が確定しました。

 被爆者の方々の高齢化は進み、平均年齢は約84歳となっています。国はできるだけ早くこれまでの援護制度を見直し、核兵器禁止条約にも明記してあるように、被爆者の方々の救済を図らなければならないと思います。

 新型コロナウイルスの感染拡大の中、なかなか市民による反核平和への取り組みができていない状況にあります。でもそのような中でも、今、広島で「原水爆禁止2021年世界大会」が開催されています。

 私たちは、コロナ禍だからこそ、「核兵器のない平和な社会」を求めて、取り組みを強めていかなければならないと思います。

 さて、今年の日本大腸肛門病学会は広島で開催されます。新型コロナウイルス感染拡大のため、WEBでの学会になります。

 新型コロナウイルスの感染拡大する前から決まっていたことです。学会の開催地は2年前には決まっています。

 広島で開催が決まった時は、久しぶりの広島。原爆ドームや広島平和記念資料館に行こうと決めていました。今年はこんな状況の中、広島に行くことは断念しました。新型コロナウイルスの感染拡大が収束して、なんの気兼ねなく旅行ができる時が来たら、広島に行きたいと思います。そして父がいた、江田島の旧海軍兵学校にも訪れ、もう一度父が経験した終戦を肌で感じ、反核平和への思いを強めたいと思います。

 

 

2021.08.05

政府の新型コロナウイルス患者の「入院制限」方針の撤回を求める

 政府の新型コロナウィルス患者の「入院制限」方針の撤回を求める

  政府は、82日に新型コロナウイルス感染症の入院対象を「重症者」に限定する方針を決めた。肺炎などの中等症のうち重症化リスクが低い人は自宅療養とし、家庭内感染の恐れや自宅療養が困難な場合はホテルなどの宿泊療養を可能とするというものだ。

 突然のこの方針転換に、国民も、医療関係者も、自治体も驚愕している。

 これは、多くの国民がオリンピックの中止や延期を求める声を無視し、国民の間で危機感の共有を広げることが出来なくなった政府が、この間の感染症者の急増により、病床圧迫を懸念した結果だ。国は、これまで感染者が増えると非常事態宣言を発出し、減少すると解除。この同じことの繰り返しのみの政策に終始してきた。病床を増やしたり、入院のできない患者に対してどのように医療を提供していくかなど、感染者に対して十分な医療を保障する体制をとるにはどうしたらよいのかなどの根本的な政策を放置した結果である。そして今回の方針転換はこうした国の無策を認めたものであり、いつでもどこでも必要な医療を提供する医療制度の崩壊を政府が認めたことに他ならない。思い付きの責任のない方針転換では、救える命も救えなくなる。

 無症状、軽症者であってもいつ重症化して急変するかわからないのが、新型コロナウイルス感染症である。有効な治療法がまだ確立していない中、重症化に即座に対応できる体制が必要である。現在、感染者が急増している中、これまでも機能が逼迫している保健所においては、や無負えなく自宅療養になっている患者への医療ではない、「健康観察」すら十分に行えていない。そのような中、「自宅療養を基本とする」方針転換は、自宅療養者の命を切り捨てることにつながる。

 これまでも、自宅療養者が医療を受けられないままに死亡した事例が京都府内でも起こっている。「医療を受けることが出来ないままに亡くなる患者があってはならない。自宅療養ではなく、原則、入院できる体制を。療養施設への医療的整備を」と私たちは求めてきた。ベッドが確保できない、医師や看護師が不足しているが故の「緊急避難的施設」が療養施設ではないのか?自宅療養を拡大する方針は中止し、必要な医療を提供できる療養施設の拡充が必要ではないか。そして、施設には発熱外来等の外来機能も併設する必要があるのではないか。

 政府が行うべきことは、すべての国民が安心して「医療」を受けられるために病院の整備、医師・看護師などの増員、そしてやむなく自宅療養となっている患者に必要な医療を保障する体制の構築を緊急に進めることである。

「入院制限方針」を即刻撤回することを要求する。

令和3年8月5日

渡邉 賢治

 

 

2021.08.03

内痔核で高度の貧血に。

 8月になりました。

本来なら、夏休みやお盆休みなど、なかなか会うことができない人たちや、両親や家族の人たちと出会うことができる時期、そして長期の休日でレジャーなどリフレッシュできる楽しい時期だったはずです。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の中、自粛が求められています。

 京都も8月になって、再度のまん延防止等充填措置が発出されました。

 感染者が増えると緊急事態宣言などを発出し、減少すると解除する。これを繰り返すだけで次の一手が打ち出せず、第5波が私たちを飲み込もうとしています。政府の政策は、何を見ているのか?どこを目指しているのか、まったくわかりません。だらだらと続く補償の無い自粛。医療崩壊だけでなく、私たちの生活や暮らしも崩壊し始めています。国が全力をあげるべきはコロナ禍に苦しむ人たちの暮らしを支えることであり、医療や福祉サービスが全ての人々に届くよう制度を拡充することです。このことを求めていかなければならないと思います。

 さて、私たち一人一人ができることは限られています。「感染しない、感染させない。」を第一に考え、手洗いうがいなど、基本的な感染防止を心がけていかなければならないと思います。

 夏の暑さだけでなく、新型コロナに耐える夏になります。明日への希望をもって、この夏を乗り越えましょう。

 今日は、内痔核によって高度の貧血に至ってしまうというお話をしたいと思います。

 内痔核は基本的には悪性の病気ではなく、良性の病気です。放っておいて命にかかわることはまずありません。排便時の出血や内痔核の脱出が嫌な症状になります。また内痔核だけでは痛みはありませんが、排便時に内痔核が脱出することで、裂肛を合併してしまうことがあります。そうすると、いままで痛くなかった内痔核が排便時に痛みが出てくるようになります。また血栓が詰まって、嵌頓痔核になると常に激痛があります。このように内示アックに痛みが伴うととても辛くなります。でも痛みだけでなく、もう一つ辛い症状があります。

それは内痔核からの出血が続き、高度の貧血になってしまうことです。

 内痔核からの出血では、急激な貧血はなかなか起きません。でも少しずつでも出血が続くと徐々に徐々に貧血になっていくことがあります。少しずつ少しずつ貧血になると、なかなか貧血の症状がでてきません。いつもなら簡単に登れていた階段が、いつもと違って息切れがする。立ち眩みがする。ちょっとしたストレスでも強く体が反応してしまうなどの症状が出てきます。また貧血が進むと、血液もさらさらになるために、内痔核からの出血の量も増えてきます。今まではすぐに出血が止まっていたのに、出血が止まりにくくなったり、量が増えてきたりします。そのことでさらに貧血が進んでしまうことがあります。

 このように、内痔核からの出血によって高度の貧血になった場合は、内示アックの治療も大事ですが、貧血に対しての治療も必要です。場合によっては高度の貧血に対しての治療が優先されることもあります。ただ、貧血の治療をしていても、貧血になった原因である内痔核の治療をしないと、貧血も良くなりません。やはり、内痔核の治療と貧血の治療を同時に進めていく必要があります。

 出血が続く場合は早く止血処置をする必要があります。出血しているから直ぐに手術にはなりません。パオスクレ―という5%フェノール・アーモンドオイルによる痔核硬化療法は内痔核からの出血にとても有効です。痛みもなく、入院の必要もありません。

 出血が続くようでしたら早めに肛門科を受診してくださいね。

2021.07.18

木を見て、森を見ず(You cannot see the wood for the trees)

 前回、「終わりよければ全てよし」という諺に関連して肛門の病気や治療に関してお話ししました。そこで、今回も諺つながりで「木を見て森を見ず」に関して少し調べて、肛門に関連付けてみたいと思います。

「木を見て森を見ず」の意味は「細かい部分にこだわりすぎて、大きく全体や本質をつかまないこと」です。 一部や細部、小さいことだけにとらわれすぎて全体に注意を向けず、全体を把握できない状況を表しています。

 この諺は、昔からヨーロッパで使われていることわざが由来だそうです。ドイツ・イギリス・フランス・ロシアなどでは、「木はしばしば森を隠す」「木を見ているものは森を見ることができない」という、同じ内容の諺があります。いずれの諺も、 「一本の木に注目しているあまり、森全体を見ることを忘れてしまうこと。一本の木を見ていて、他の木を見ていないこと」という意味です。 こうした諺が、日本では「木を見て森を見ず」という表現が使われるようになったそうです。

 私の父が書いた「痔のおはなし」の中にもこの諺について少し触れられています。「シェイクスピアのマクベスではありませんが」と一文あります。

 マクベスの第5幕の中に、イングランド軍が木の枝を隠れ蓑に進軍してくるシーンがあります。この部分のことです。ウイキペディアで、この第5幕を検索すると次のようなシーンです。

第5幕

 マクベス夫人は夢遊病に冒されている。侍医と侍女が隠れて見守る中、マクベス夫人は夜中に起き出して、手を洗う仕草を繰り返す。「血が落ちない」とつぶやき、ダンカン王殺害時の言葉を喋り、バンクォーやマクダフ夫人殺害を悔い、嘆き続ける。侍医は治療の手だて立てはないと判断する。

 マクベスの城へイングランド軍が攻めてくる。味方も次々と寝返って行き、客観情勢はマクベスに不利になるが、彼は理性をなくし、「バーナムの森が動かない限り安泰だ」、「女が生んだものには自分を倒せない」という予言により自らの無敵を信じて城にたてこもる。そこへマクベス夫人が亡くなったとの知らせが届き、更にバーナムの森が向かってくるという報告が入る。

 実はイングランド軍が木の枝を隠れ蓑にして進軍していたのだが、森が動いているように見えたのである。予言の一つに裏切られたマクベスは自暴自棄となり、最後の決戦を求めて戦場に出て行く。

 城が落とされる一方で、小シーワードをはじめ次々と敵を倒していくマクベス。ついにマクダフと対峙したマクベスは「女の股から生まれた者には殺されない」と告げると、マクダフは「私は母の腹を破って(帝王切開)で出てきた」と明かす。最後の望みに見放されたマクベスは、自分の運命は自分で切り開く、とマクダフと戦い、敗死する。

 マクダフがマクベスの首級をマルカム王子に献上して、一同は勝利を祝福しマルカム新王の誕生を讃える。

 こういったシーンの時に出てきたのが「木を見て森を見ず」です。

なぜこのような話をしたかです。

 この「木を見て森を見ず」の「木」は「内痔核」、「森」は「肛門全体」ということになります。また「森」という漢字を、父の書いた本にもありますが左に22.5度左に旋回させると「森」の「木」が内痔核の好発部位である肛門の3711時(左、右後ろ、右前)に一致します。

 内痔核に対して痔核根治術をする際に脱出してくる内痔核だけを診て、それのみを切除しただけでは、内痔核はなくなりますが、場合によっては肛門の機能が失われてしまうことがあります。それは、内痔核を切除する際に必要以上に肛門上皮を大きく切除してしまうと、内痔核はなくなりますが、肛門が狭くなってしまうことがあります。また、内痔核を剥離して、内痔核の根部にある動脈を結紮(縛る)して切除するのですが、この結紮する高さが同一面状に結紮部分があると、3か所の場合、結紮した部分を頂点として三角形状に肛門が狭くなります。

 このように内痔核に対して根治術を行う場合は、肛門全体を見て、治りやすい、そして機能を損なわないように手術をデザインしていく必要があります。

 「木を見て森を見ず(You cannot see the wood for the trees)」は肛門科的には「内痔核を診て、肛門を診ず(You cannot see the anus for the internal hemorroids)」です。

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医院情報

院名 渡邉医院
住所 〒602-8462
京都府京都市上京区浄福寺通今出川下ル
竪亀屋町255
TEL 075-441-4303

診療時間

診療時間 日・祝
9:00~12:00

※術後の患者さんも緊急対応いたします。
※日曜日・祝日は休診です。
※△は手術日となります。
※第3土曜日は休診にさせていただきます。
※完全予約制ですので、必ずお電話して頂き、予約してからの受診をお願いいたします。
予約の電話受付は平日12:00-14:30です。